社会への貢献
山田商会のCSRの取組み
25.3.3 COSMOS 現場パトロール報告
3/3(月)に2024年度、第三回目のCOSMOS現場パトロールを行いました。
2024度最後のパトロールです。朝一番で重機災害の事例を共有し、改めて安心安全を胸に出発します。
《第一現場:大垣市郭町 内管・住設工事現場》
一つ目の現場では、アパートの内管施工現場を見学しました。
戸建てと違い、複数戸のため配管もたくさんあります。
こちらの現場もたくさんの配管が色とりどりで施工されており「オレンジ色が電気、青色が水道、白色がガス」というように色分けされ、施工中や完成後のメンテナンスの際には一目でわかるようになっていました。
ガス管をよく見ると、先端近くに「2」「3」等、マーキングが施されています。
複数戸の現場では、ガス配管が何本もあるため取り違えの恐れがあり、防止のために書かれているものです。
また、ガス管先端にはキャップが取り付けられていますが、キャップにはグルグルとテープが巻かれ、マジックで縦に一本線を入れるようにマーキングがされていました。
これは、過去に施工中の配管内へ水を入れられるいたずらをされたため「テープを剥がされ、何かされていたら一目でわかるように」と考案された対策だそうです。剥がして巻き直しをすると縦一本の線がズレてバラバラになるので、テープを剥がしたことが分かります。
施工中の危険は把握していましたが、いたずら等また別の危険があることを初めて知り、現場で見た細かな工夫や対策には、過去の苦悩が見えかくれしていました。
《第二現場:大垣市荒尾町 供給管取出し工事》
次に、新設建物へガス管を引き込むための、供給管取り出し現場を見学しました。
こちらでは重機の座席に座る体験をさせていただきました。
前回のパトロールで「重機に乗らない人も座席に座ってもらい、死角を体験してもらう」と聞いていて、私も座ってみたい!と思っていたので感激です。
座面が高い分、重機の足元は全く見えませんでしたが、後付けでバックカメラが設置されており、それで死角を補う対策がされていました。他にも操縦席の内側には、死角になりやすい場所はどこかを写真で明示して貼り付け、常に確認ができるようになっていました。
また、こちらの重機は国土交通省指定の「超低騒音型」です。施工時の騒音をできるだけ抑えることで、周辺環境への配慮もできます。
騒音が小さい分、作業時の声掛けの声もよく通るようになり、安全確保にも大きく役立っています。
《第三現場:大垣市三津屋町 本管新規埋設工事》
最後は、道路に新たなガスの本管を通す本管新設現場を見学しました。
朝に重機災害の事例を共有したため、重機に目が行きます。「止めるときはバケット(ショベル部分)を必ず地面につけて停止すること」「つり上げ作業を行う際は必ず排土板を正面にして行うこと」等、重機使用には安全のための様々なルールがあります。
怖いのは「慣れ」。重機の存在に慣れ、恐怖感がなくなってしまうと作業中の重機に安易に近づいたり、重機使用のルールを破ってしまい、重機災害が起こります。「重機は危険なものである」ということを忘れないために、山田商会では他社の重機災害の事例も迅速に共有されます。
また、こちらの現場では融着された太さ200φの本管を埋設現場まで運ぶ様子も見学できました。
大人四人で担ぎ上げ、前後左右に注意しながら慎重に移動します。複数人で共同作業をするには、息を合わせるために普段からのコミュニケーションも重要になってくるのではないかと感じました。
同時に、大きな材料を人力で移動すると、ケガや破損などの危険が伴うのでは、とも感じ「もっといい方法はないかな」という意見もパトロールメンバーから出ていました。
【まとめ】
パトロール3回目にしてやっと現場に目が慣れてきて、「ここが危ないのではないか」「ここがこのように改善できるのではないか」という意見が出せるようになってきました。普段現場に出ることのない私たちですが、このパトロールを通して自分のなかでのガス工事現場の解像度がぐっと上がりました。
今回のパトロールは3.11東日本大震災から14年目を目前にして行われました。
現場では重機災害等の人災対策に加え、南海トラフ地震など大きな天災への対策も急務です。
3回のパトロールを通じて「現場で大きな天災に遭遇した時、人の命を守るために何ができるのか、実際に行動に移せるのか」という点も、今後の大きな課題であると感じました。